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国民の権利及び義務 第10条~第40条
第20条 信教の自由、国の宗教活動の禁止

【生徒】 今度は20条ですね。これは、「どんな宗教信じていてもいいよ!」っていう条文のように見えますね。

【弁護士】 そうですね。いわゆる「信教の自由」というものです。でも、それだけならば、別に1項前段だけでもよいはずですよね?何故こんなにたくさん条文を設けたのでしょうか。

【生徒】 さあ…。なんとなく…?

【弁護士】 なんとなく、という軽い気持ちで我が国の憲法を作ってほしくはないですね。それぞれには役割があるのですよ。20条は、大きく分けて、①信教の自由(1項前段、2項)と、②政教分離原則(1項後段、3項)があります。

【生徒】 政教分離は聞いたことありますね。なんでしたっけ、国と宗教はくっついたらあかん!みたいなやつですよね。

【弁護士】 そうです。では、順にみていきましょう。

【生徒】 まずは、①信教の自由(1項前段、2項)についてお願いします。

【弁護士】 「信教の自由」には、信仰の自由、宗教的結社の自由、宗教的行為の自由の3つを含んでいる、とされています。

【生徒】 ふむふむ。言葉のイメージからすると、信仰の自由は「何の宗教信じてもいいよ!」、宗教的結社の自由は「宗教目的で団体作ったり、集まったり抜けたりしていいよ!」、宗教的行為の自由は「儀式とか宗教的な行為は自由にできるよ!」くらいの意味ですか?

【弁護士】 その通りです。信教の自由は、そのようにして宗教に関する自由を認めることで、個人を尊重するために設けられたんですね。
なお、20条2項は、このうちの宗教的行為の自由について明記したものです。

【生徒】 なるほど。では、②政教分離原則とはどのようなものですか?

【弁護士】 政教分離原則とは、国が「宗教的活動」をすることの禁止をいいます(3項)。なお、1項後段の特権付与などは、この「宗教的活動」の一種と言われています。

【生徒】 国が一切の「宗教的活動」をしてはならないのですか!それなら、国や市町村は、宗教色を帯びている団体に一切の支援をなしえないことになりませんか?

【弁護士】 それは安心して下さい。宗教色を帯びていれば、どんな行為でも「宗教的活動」に当たるわけではありません。
最高裁判所も、国と宗教の一切の関わり合いを排除すると、大変なことになるから、①行為の目的に宗教的意義があり、②その効果といて特定の宗教の援助・助長・促進または圧迫・干渉になるものだけが「宗教的活動」に当たる、としています。

【生徒】 なるほど。でも、なんだか議論が抽象的だし、漢字ばっかりでよく分からないですね…。

【弁護士】 簡単にいえば、みんなが「あの宗教だけヒイキしてずるい!」と思わせるような行為をしてはならないのです。

【生徒】 なるほど。分かりやすい。

【弁護士】 国は影響力が大きいですから、やはり特定の宗教をヒイキしたり差別したりしているように思わせるのはよくない、という意識から生まれたんでしょうね。

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