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財政 第83条~第91条
第85条 国費支出と国の債務負担

国費の支出・国庫債務負担行為の議決

【弁護士】 つぎは、85条について勉強しましょう。B君、もう一度、85条を読んでみてください。

【生徒B】 また僕ですか…えぇっと、85条は、『国費を支出し、又は国が債務を負担するには、国会の議決に基づくことを必要とする』としています。

【弁護士】 さきほども言いましたが、これは83条の財政国会中心主義を支出面で具体化したものです。つまり、国がお金を払ったり、国がお金を支払う義務を負ったりするといった、国のお金の使い方についても国会によるチェックが必要だということですね。

 

財政監督の方式

1 予算
【弁護士】 以上を総合すると、国がお金を得る場合もお金を使う場合も、いずれも国会のチェックが必要だということになりますね。このような、国の歳入歳出のだいたいの見積もりを何というか知ってますか?

【生徒A】 予算です。

【弁護士】 その通り!正確な定義をしておくと、予算とは、一会計年度における国の歳入歳出の予定的見積もりを内容とする国の財政行為の準則です。憲法は予算の内容を定めてはいませんが、財政法という別の法律がその内容を定めています。では、予算について定めている86条を読んでみましょう。では、B君、お願いします。

【生徒B】 また、僕ですか…。86条は、『内閣は、毎会計年度の予算を作成し、国会に提出して、その審議を受け議決を経なけれなならない』としています。

【弁護士】 そうですね。内閣が、一年に国が得るお金と使うお金はこれくらいですという見積もりを作って、国会に出して、国会がOKを出さなくてはならないということです。


2 予備費

【弁護士】 次は、予備費について定める87条について勉強しましょう。では、B君、1項を読んでください。

【生徒B】 (また、俺なのか…。) 87条1項は、『予見し難い予算の不足に充てるため、国会の議決に基いて予備費を設け、内閣の責任でこれを支出することができる』となっています。

【弁護士】 規定からもわかりますが、お金というのは思わぬ理由で支出しなければならないということがよくありますよね。たとえば、友人の結婚式のお祝儀や出産祝い。確かに、おめでたいことだからお祝いしたい気持ちは山々なんだけど、短いうちに何人も続くと、大変ですよね。私も最近友人の出来ちゃった結婚が続いて、結婚式は行かなあかんわ、出産祝いは渡さないといけないわで大変で…。って、私の話はいいですよね。とにかく、国も同じで、予期せぬ理由で支出しなければならないということがあります。ですから、そのときのために、国会の議決に基いて予備費を設けておくということです。では、2項にいきましょう。B君、お願いします。

【生徒B】 (もう、これからは自分から読もう…。)87条2項は、『すべて予備費の支出については、内閣は、事後に国会の承諾を得なければならない』です。

【弁護士】 これは、事前に国会の議決で定めておいた予備費を、内閣が実際に支出するときには、支出したあとに国会の承諾を受けなくてはならないということですね。結局、予備費は、予備費を設けるにあたっての国会の議決と、実際に内閣が支出したあとの国会の承諾という、国会による二重のチェックが働くわけですね。

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